【黒松の簡単な剪定の仕方‐その2】



■ 松の剪定は難しいのでしょう?

  松は葉の無い所から芽が出ることはありません
  他の木のようにどんどん切っても芽が出るのとは
  違います。

■ 他の木と松の手入れの違いはどこですか?
  
  松の手入れだからといって特別のことはありません。
  手入れの仕方や剪定の順序などは変わりません。
  細かいことはいろいろありますが、
  大きな部分では同じような剪定で大丈夫です。
 
◇剪定の順序 一つの木の枝を一番上の部分から手入れします。
  一枝の先を手入れします。
  その枝を手繰っていってその枝の先を次々に手入れして行きます。
  一枝が終わったら、その元をたどっていって
  そのとなりの枝を手入れします。
  こうして順序だって済ませて行きます。
  そうして上から順に下の枝に移って行き
  すべての枝を手入れしたらおしまいです。
            

■ 松の芽というのは何ですか?
  
    松の枝を切ってみました。
  eda-1.gif
  松の枝そのままだと芽が解りにくいと思います。
  そこで芽が見やすいように枝を切らずに
  余分な葉を取ってみました。
  eda-2.gif
  取った葉は枝を包んでいる葉です。
  一塊になっているのが新しい芽を包む葉です。
  この葉ごと残しておきます。
  このことを芽と言うのだと思って頂いても結構です。
  新芽はこの葉の塊の真中の先端にあります。
  eda-3.gif
  少し切ってみました。スッキリした感じになると思います。
  これを上から順番にやって行くと手入れが終わります。

■ 枝が上向きになっていってしまいます。
  
  強い枝を選んで切って行くと自然と枝が上向きになってしまいます。
  下向きの枝ばかりを選んでゆくと木が弱くなります。
  枝の長さを詰めて良い形に作ってゆくと木も強くなります。

■ 「あたま」のつくり方を教え手下さい。

  松の木の一番上のところを「あたま」よびます
  いろいろな形に作ります。
  松の木を手入れする人の考え方で作るわけです。
  一番一般的だと思われる形は、マッシュルーム型でしょうか。
  そこを頂点として、三角錐型に下の枝を広く作ってゆきます。

■ なんか変な感じになってきました。

  枝を間延びして作っています。枝は詰まったほうが良いので
  これ以上枝を伸ばさないように切り詰めて作って行きましょう
 
■ 枝を作っています。

  無理に枝を下げて作る。作り方はあまり賛成できません。
  思いきって枝を切り詰め作りなおしても3〜4年で良い木になります。
  幼木を育てる場合、
  幼木を伸ばし、枝を捻じって形を作ります。
  主要な枝を選択します。
  主木の形を考えて、斜めに植えたり
  支柱で枝を引いたりします。
  さしえだ 「さしえだ」というのは、適当な位置の枝を伸ばして
            作った枝のことです。門かぶりの松などの伸びた枝のことです。
       まったく同じ形では面白くないので、さし枝を作ります。
       さし枝の方向は、正面から見て長さが見える方向です。
       また、木の勢いを止めない方向です。
       以前は、枝にノミなどで割をいれ捻じ曲げて作ったりしました。
       頭も若いうちに割をいれ捻じ曲げて修正することができます。
  木の正面 木の正面というと葉の多いほうを向ける方が多いのですが、
       幹がすっきりと見えるほうが正面です。     

■ こつはなんですか。
  コツといえるかどうかわかりませんが、
  頭を薄く下へ行くにしたがって濃くするように剪定します。
  そして、全体に光が入るようにします。

◎ 趣味で作る松に決まった形はありません。
  自分の好きな形に作れば良いのです。
  ただ、丈夫に育つ良い松になるように
  剪定する必要はあると思います。
  
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